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サービス業のマーケティング

 飲食業や宿泊業などのサービス業において、顧客満足(CS)を向上させるためには、通常エクスターナル・マーケティングが行われます。これに対し、企業が従業員に対して行うマーケティングがあります。このインターナルマーケティングが、従業員満足(ES)を高め、良い「感じ」の接客を実現します。

 

 サービス業は接客が欠かせませんので、従業員から顧客が受ける「感じ」が非常に重要です。顧客満足を確保するためには、質の高い接客が欠かせません。

 

 企業が自社の従業員を大切にする姿勢は、この質の高い接客に直結します。経営者は挨拶やコミュニケーション、教育、訓練などの活動を通じて、従業員に良い「感じ」を与えることに率先して取り組むべきです。

 

 従業員の待遇も重要な要素です。給与水準だけでなく、研修や福利厚生を充実させ、従業員が会社に大切にされているという感じを育むことが重要です。

 

 こうした取り組みによって、従業員の満足度が高まり、彼らはモチベーションにあふれ、顧客に対してよい「感じ」で接することができるでしょう。スターバックスやディズニーランドなどは、この点で素晴らしい例と言えるでしょう。

 

 従業員の満足度が高まると、それが顧客満足にも繋がり、結果として業績の向上につながる良い循環が生まれます。従業員に対する経営者の姿勢が、この良い循環の起点となるのです。