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売れるものを作るためのマーケティング

 ひと昔までまでは、マーケティングの役割は、作ったものをいかに売るかということに重きが置かれていましたが、いまは違います。売れるものをいかにつくるかが重要です。市場調査やニーズ調査をせずに製品開発を行ってしまったがために全く市場に受け入れられないという例は枚挙に暇がありません。

 

 多くの起業家は、自社の技術やノウハウを基に製品やサービスを作り、販売してみて初めてニーズがないことに気が付きます。このような場合、製品の改良やマーケットの調整が必要となります。

 

 製品・技術から発想するのではなく、ニーズから発想するのでなければ、新製品の発売は大きなギャンブルになってしまいます。顧客の欲求や要望を理解し、それに合わせて製品やサービスを開発することが成功の鍵です。

 

 組織の中では、営業やマーケティングの部隊が市場の情報を集め、分析して製造部門や企画部門に伝えるという機能が重要になってきます。マーケットの動向や競合情報を的確に把握し、それを製品開発や戦略立案に反映させることが求められます。

 

 特にアンケートやインタビューなどによる市場調査を実施することができれば、それだけで成功の確率はぐっと高まります。顧客の声を直接聞き、意見や要望を収集することで、製品やサービスの改善点や新たなニーズを把握することができます。

 

 市場調査の費用をケチって、製品開発に多額の投資をして失敗したらまるまる損を抱えることになりますが、そのようなケースが多いのです。十分な市場調査を行わずに製品開発に取り組むと、需要のない商品や競合に差をつけられない商品を生み出してしまう可能性があります。

 

新製品開発に当たっては、ぜひ、市場から発想すること、市場調査を行うことを忘れずに実施していただきたいと思います。顧客のニーズを的確に把握し、それに基づいて製品やサービスを開発することが、競争力のあるビジネスを築くための重要なステップです。