事業計画における経営方針の立て方

 事業計画(経営計画)の重要項目のひとつに経営方針があります。経営理念は、事業の存在価値を示すものとして、最上位に位置付けられるものですが、経営方針は経営理念の下に位置します。事業計画(経営計画)を作成する際、その年の会社の進む方向性を明確にするうえで、経営方針は重要な役割を果たします。

 

 経営方針を作成する前に、まず、経営理念を再確認しましょう。経営方針は経営理念と整合していなければならないからです。経営理念を達成するための、基本方針となるものが、経営方針です。

 

 経営方針を作成するには、まず、会社の目標とすることを具体的に書き出しましょう。会社として実現したいこと、社会やステークホルダーのあるべき姿を想定し、実現したいことあるべき姿の実現のために会社としてどのようなことに取り組むことができるかを考えます。(経営方針は、ステークホルダー(利害関係者)毎に作成しても構いません。ステークホルダーとは、顧客、従業員、取引先、株主など、会社と直接のつながりのある関係者のことです。)何に取り組むか、どのように取り組むかなどが決まったら、文章を作成します。形式は、文章型式、箇条書き、どちらも可です。できれば箇条書きにして優先度の高いものから書くとより効果的でしょう。

 

 経営方針は、従業員の定期的な集まりの中で繰り返し確認(読み上げ、唱和)したり、事務所の壁に張り出しておくなどして、目標達成への意識を高めましょう。