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事業計画と損益分岐点分析

 事業計画の数値計画をたてるに際し、損益分岐点分析を行う場合があります。損益分岐点分析とは、利益がゼロ(トントン)となる売上高を計算する方法です。売上高がゼロの場合だけではなく、一定額の目標利益を得るためにどれだけの売上高が必要であるかを計算することもできます。

 業績が良くも悪くも安定している企業の場合は、固定費や変動費率が毎期大きく変動しない会社も多いと思います。そのような場合は、損益分岐点分析により目標売上高を算出するのが良いと思います。最も大切な経営資源である従業員を何人雇って、何人の生活を守るのかという視点で考えると、この計算方式は重要といえます。

 もっとも、どれだけの売上が必要かという内部要因と、現実的にどれだけの売上を獲得できそうかという外部要因を比較検討して、現実的な売上高水準を探ることも必要です。

 利益を増やすには、変動費率を下げるか、固定費を削減するか、売上を増やすか、このいずれかまたは組み合わせによります。将来にわたりこれらの要素をどのように

計画するかが事業計画の肝となります。