◆補助金を申請する目的
補助金は国や自治体などから交付される、返済不要の資金です。最近では、ものづくり補助金や小規模事業者持続化補助金などの人気の高い補助金のおかげで、補助金自体の認知度も高まっていると思われます。補助金は、資金を獲得することそのものが目的なのではなく、設備投資や新規事業開発、販路開拓などの目的がまずあり、その目的達成の手段として公的資金を利用するものです。
◆補助金獲得のための競争
多くの補助金は、事業者から事業計画を公募し、応募された多くの事業計画を相対評価で評価し、一定割合の優れた計画を採択(合格)して補助金交付の対象とします。つまり、競争に勝たなければ、補助金を受けることはできません。そこで、申請書の良し悪しが問題になります。人気の高いものづくり補助金では採択率が40%程度ですが、残り60%の事業者は、多大な労力をかけて申請書(事業計画書)を作成しても、その努力は水の泡となります。
◆採択を受けるために
採択を受けるためには、申請書を上手に作成することが必要です。同時に、言葉だけではなく、実際の事業をどんどん作り込んでいく作業(磨き上げ)が必要になります。とはいっても、補助金申請時点でできることは限られており、事業計画書作成の巧拙が、採択の鍵を握っているといってもよいでしょう。
◆補助金申請で大事な3つの視点
補助金審査においては、各々の補助金で審査の観点が公表されていますので、その観点に従って、審査基準を満たすように申請書(事業計画書)を作成していけばよいでしょう。一般的な補助金では、特に以下の3つの視点が重要です。
新規性・・・・・商品やサービスに新規性があるか
事業性・・・・・十分な収益が得られ、ビジネスとして成り立つか
社会貢献性・・・補助事業の成果で、社会にどれだけの貢献をできるか
3つ目の社会貢献性については、正式な審査基準にはなっていないことが多いですが、税金を原資とした公的補助金では、特に意識しておくべきでしょう。